消防法

法律全般はあまり細かく決められておらず、細かい決め事は政令、省令等で細分化されていることの方が多い。

防炎物品についても同じで「消防法第八条の三」にしか書かれておりません。

(防炎対象物品の防炎性能)
第八条の三 高層建築物若しくは地下街又は劇場、キャバレー、旅館、病院その他の政令で定める防火対象物において使用する防炎対象物品(どん帳、カーテン、展示用合板その他これらに類する物品で政令で定めるものをいう。以下同じ。)は、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。

○2 防炎対象物品又はその材料で前項の防炎性能を有するもの(以下この条において「防炎物品」という。)には、総務省令で定めるところにより、同項の防炎性能を有するものである旨の表示を附することができる。

○3 何人も、防炎対象物品又はその材料に、前項の規定により表示を附する場合及び工業標準化法 (昭和二十四年法律第百八十五号)その他政令で定める法律の規定により防炎対象物品又はその材料の防炎性能に関する表示で総務省令で定めるもの(以下この条において「指定表示」という。)を附する場合を除くほか、同項の表示又はこれと紛らわしい表示を附してはならない。

○4 防炎対象物品又はその材料は、第二項の表示又は指定表示が附されているものでなければ、防炎物品として販売し、又は販売のために陳列してはならない。

○5 第一項の防火対象物の関係者は、当該防火対象物において使用する防炎対象物品について、当該防炎対象物品若しくはその材料に同項の防炎性能を与えるための処理をさせ、又は第二項の表示若しくは指定表示が附されている生地その他の材料からカーテンその他の防炎対象物品を作製させたときは、総務省令で定めるところにより、その旨を明らかにしておかなければならない。

※政令とは内閣で決めたもの、総務省令は総務省で決めたもの。

上記消防法には罰則規定があります。

罰則規定第44条第1項

「30万円以下の罰金又は拘留」・・・気を付けましょう。

防炎物品に指定されている製品

  1. カーテン
  2. 布製ブラインド
  3. 暗幕
  4. じゅうたん等
  5. 展示用の合板
  6. どん帳その他舞台において使用する幕
  7. 舞台において使用する大道具用の合板
  8. 工事用シート

防炎物品が義務付けられている場所

高層建築物

マンションも31m以上は防火対象物

地盤面から高さ31mを超える建築物を高層建築物といいます。 これは、避難が困難になり易い建築物なので、早期の火災拡大の抑制を考えたことから指定されています。高層建築物の場合、共同住宅でもカーテンなどの防炎対象物品を使用する場合は、防炎物品を使用する義務がありますので注意してください

 

地下街

地下街はすべて防炎物品が必要

地下街とは、地下の工作物に設けられた店舗、事務所、その他これらに類する施設で、連続して地下道に設けられたものと当該地下道を合わせたものをいいます。避難が困難になり易いことから、指定されています。地下街に含まれる用途は、美容院や事務所であっても防炎対象物品を使用する場合は、防炎物品を使用する義務がありますので注意してください。

複合防火対象物

雑居ビルは使用目的により違いあり

左図のビルのように、いろいろな用途が入っているものを複合用途防火対象物といいます。 この中で、飲食店、カラオケ、物品販売店、老人デイサービスセンターは、防炎防火対象物になっているので、これらの用途部分のみが防炎物品の使用義務対象になります。

(東京消防庁ホームページから抜粋)

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